センターバックがワイドに開く。空いた真ん中のスペースには
ジェラードと
ルーカスの2センターハーフが吸収され4-3-3のようなシステムに変化することで前線の選手、特に
コウチーニョと
ヘンダーソンのサイドハーフの選手が中に入ってボールに絡む場面が見受けられた。先制点のシーンも、その
ヘンダーソンが中盤後方の
ルーカスからアタッキングサードで縦パスを受け、フリーの
スタリッジにパスを出したことで生まれたものだった。
後半も完全に主導権を握った状態で進み、いつ追加点が入ってもおかしくない状態だったがストークの守護神
ベゴビッチがことごとくセーブ(10セーブ)し、良い攻撃リズムから25本のシュートを放ったリバプールに追加点は生まれなかった。
そうこうしているうちに後半も終了かというところまで来たが、
アッガーのハンドでまさかのPK献上という展開となり窮地に追い込まれる。しかし
ロジャース監督のコメントでも分かる通り、
ミニョレは完全に
ウォルタースのPKコースを読みきり見事にシュート止めて見せた。
リーグ開幕戦で、これだけ攻めながら最後に追いつかれるという最悪の事態だけは避けたかったリバプール。その意味でこれは重要な勝利だったと言えるだろう。特に連携は良く、期待できる仕上がりだった。
□リバプールの決勝点のシーン「バイタルエリアを有効に使った攻撃」
①まず中盤から
ルーカスがストーク守備陣の間を通し
ヘンダーソンへパスを送る。
②この時点で相手のDFとMFの間のバイタルエリアへ入り込んだ事で一気に戦局が変わった。
そして
ヘンダーソンは
スタリッジへ横パスを出す。
③パスを受けた
スタリッジはフリーで前を向き相手との距離も開いた状態だった事で、しっかりコースを狙いミドルレンジからシュートをゴールへ突き刺した。
■過去の試合分析
ストーク
ストークは前半に先制されたものの、前述のように
ベゴビッチが再三のセーブを見せなんとか1点差で耐え続け、後半60分過ぎからは
アダムと
ペナントを投入しサイドからの攻めを増やした。
そしてそこから得たフリーキックをキッカーの
アダムがペナルティエリア内へ放り込み、PKを得る。ここまでは良かったが、
ウォルタースが昨シーズン1本を除いてすべて左隅のコースにに蹴りこんでいたことをリバプールの守護神
ミニョレは知っており、あっさり止められ千載一遇のチャンスを逃し開幕戦を落とした。