ポルトガル
1 - 0
ロシア
09
ポスティガ
パウロ・ベント監督
カペッロ監督
4試合で勝ち点12のロシアと6試合で勝ち点11のポルトガルの試合は、前半早々にロナウドのドリブル突破から得たフリーキックをポスティガがファーで合わせ先制。このゴールを守りきったポルトガルが勝利し、なんとかW杯出場圏内に踏み留まった。
■ ポルトガル
今回は守備の堅い(4試合で無失点)のロシアに対して早々に得点を奪えたことが一番の勝因だろう。実際に先制点後も前半はモウチーニョを前線の起点とした攻撃や、センターバックのBアウベスから両サイドのJペレイラとコエントランの攻め上がりでチャンスを作り出したがゴールは奪えず。ロシアが押し込んできた後半もカウンターからロナウドや途中投入のナニのミドルシュートでゴールを脅かしたが、ここでもゴールを奪うまでには至らなかった。
とにかくポルトガルがこの試合で勝てなければプレーオフ圏内の2位すら厳しくなっていた可能性もあるだけに、今後に向けても非常に大きな1勝を手にした。
■ ポルトガルの先制点のシーン
①左サイドからの
ヴェローゾのフリーキックに対し、ロシア守備陣は
ロナウドに3人が寄せるが、裏の
ポスティガに対してはサイドバックの
コムバロフが対応に行くも前に入られている。
②ニアで
ロナウドを抑えクリアにいくロシア。この時点では競り勝ったように見えたが、
③ボールは更に伸び
ポスティガの飛び出しとジャストのタイミングで合いフリーでゴールへ押し込んだ。これを狙っていたかどうかは分からないが、高身長揃いのロシア相手に
ロナウドを囮に使い上手くゴールを奪ったセットプレーだった。
■ ロシア
惜しくも敗れたロシアは失点後も自陣に引いて守りカウンターを狙う、らしいサッカーは見せることが出来ていた。それでも点が奪えなかったのは、①カウンター時にトップのケルジャコフに良いボールが入らなかったこと。さらに②ラストのシュートの段階で焦りからかうまく枠へ狙いが定められなかったこと。この辺りが理由だろうか。
前半は最初こそポルトガルに主導権を奪われるも、守備時にボールを奪ってからのビルドアップが安定し始めるとポゼッション率も増え、左ウイングのジルコフが下がって組み立てに加わり安定したゲーム運びを見せ始めた。
しかし①のようにケルジャコフにボールが入らないことからカペッロ監督は21分に中盤のファイズリンに替えてグルシャコフを投入する。しかし10分後の31分にアニュコフが負傷したことで交代カードをこの時点で2枚消費。
こうして後半は交替カードを1枚しか使えない状況にも関わらず68分にはケルジャコフに替えスモロフを投入。そして終盤はゴールへ迫る頻度は増えるも②のように決定力に欠き無失点、そして無敗は途絶え2位に後退した。
とは言っても1位ポルトガルより2試合消化は少ないため、大崩せず堅実に戦えば勝てる可能性は高い。それだけに、焦りを産まないためにも残り4試合のうち最初のホーム2連戦(ルクセンブルク、イスラエル)での勝利が鍵となる。