アルゼンチン
0 - 0
コロンビア
サベージャ監督
ペケルマン監督
上位同士の直接対決は互いに得点は奪えずスコアレスドローの終わり、勝ち点1を分け合う試合となった。
まず試合戦術以前に言いたいことは主審の判定についてである。28分にペナルティエリア内で小競り合いを起こしたイグアインとサパタを一発レッドで退場させるという判定に出たことで試合が壊れてしまった。重要な予選で、しかも攻撃にワールドクラスの選手を揃える両チームの試合を楽しみにしていただけに残念な判定だった。
■ アルゼンチン
ホームのアルゼンチンはメッシを怪我で欠いた(ベンチメンバー)ことでどういった攻撃を仕掛けるかが注目されたが、それでもディ・マリア、イグアイン、アグエロとビッグクラブで活躍する選手を配置し開始から全開で攻撃に打って出た。と同時にサバレタとロホの両サイドバックも積極的に攻め上がりチャンスを作り続ける。
しかし早い時間に退場者が出たことで攻めの枚数を減らさざるを得ない状況となり、ディ・マリアを中心に鋭いドリブルや飛び出しは見せるもチャンスは少なくなってしまった。
70分からはメッシが入り別格の存在感を見せチャンスを演出したが、アグエロの終盤のゴールもオフサイド判定に泣かされ、コロンビアの守備の堅さもあり得点は奪えず試合は終了した。
■ コロンビア
対するコロンビアもサパタが退場するまでは積極的な攻撃を展開。こちらもアルメロとスニガの両サイドバックが果敢に攻め上がり攻撃に加わり、Jロドリゲスが中央で組み立て役となりチャンスを演出した。
にも関わらず決めきれなかった理由として退場以外の要因を挙げれば、攻め急ぎすぎたというところだろうか。サイドバックからのクロス、さらに中盤から前線へのパスは何度もあったが、精度が悪く、ファルカオやJマルティネスへボールが渡る形を作れなかった。これでは流石のファルカオでもゴールは決められない。
後半もスニガがそのスタミナをフルに生かしオーバラップし続けたが、前線の人数が少ない分その先の展開に変化を作れず得点は奪えなかった。
しかし守備に関してゴールキーパーのオスピナ、さらにセンターバックのジェペス、アギラール(サパタ退場により)、ペレア(後半から)らがしっかり守りきりゴールを許さず、アルゼンチン相手にアウェイで無失点に抑えることに成功した。この辺りが南米予選で最少失点(7)を誇るコロンビアの守備の堅さである。
■ コロンビアの攻撃パターン「サイド攻撃からファルカオの飛び出し」
①
ラミレスから右サイドでパスを受ける
スニガ。
②ここでロホとの一対一をスニガが制すとビリアのカバーも間に合わず、③ここでクロスを上げる。と同時にゴール前ではボールウォッチャーになる瞬間を見計らって
ファルカオが飛び出して行く。
ファルカオのこのタイミングを見つける術が優れていることこそ世界屈指のストライカーである理由だ。
④こうして
ファルカオがヘディングで合わせてゴールを脅かす。
コロンビアは前半この形を何度も作れていただけに、ここで決めておけば勝機は十分にあった。