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2012/10/12 親善試合 フランス v 日本


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フランス戦総括とブラジル戦へ向けて



キャバイエら本来のレギュラーメンバーはベンチだったもののアウェーで終盤に1点を奪い劇的な勝利を収めた日本。様々なところで勝因は語られていますが、改めてブラジル戦を前に分析してみたいと思います。


個人的に考える今回の日本の勝因は大きく3つです。
①前がかりに全開で攻めながら、前半決定的なチャンスをフイにしすぎたフランスに助けられた
②それによって疲れの出たフランスの足が止まり、交代によって連携も薄れた
③そこで長友の無尽蔵なスタミナが生き攻撃チャンスを作る機会を得た


この試合の事前情報として岡崎前田が負傷により帯同せず、本田が負傷によりベンチスタートということがわかっていました。そこでザックは中村をトップ下にハーフナーを1トップに配置しこれまでのシステムを変えずに挑みました。


フランスはキックオフ当初から前線にプレスを掛けボールを奪い、無駄なパスを繋がずにショートカウンターで日本ゴールへ迫ります。明らかに速攻でゴールを奪い点を取って試合を決めようというのが見えました。


対する日本はこのプレッシャーに気圧されてしまい守勢に回り結果的に数多くのシュートを打たれました。これにはクラブで出場機会のない長谷部の精彩を欠いたプレーもひとつの要因だったように感じられました。キャプテンであり替えも利かないポジションなので仕方ないですが、パスミスや競り負けるシーンが多々あったのは気になるところです。やはりこのポジションには若手の台頭が必要です。


それでも前半はクラブでも今ひとつのジルー、とベンゼマがことごとくシュートを外し失点には至らず0-0でした。このあたりは十分考えられる展開だったので失点をしなかったのは評価できるでしょう。とくに吉田の対人戦での強さは素晴らしかったです。プレミアに行ったことは大きなプラスになっているようです。


後半開始からフランスは3人、70分にも2人替えたフランスに対し、日本も60分過ぎに長谷部→細貝、中村→>乾に替え、中盤は左から香川清武の布陣に変えました。


これ以降日本は中盤でパス回しの時間が増えました。ここまでも中村から前へパスを通しチャンスを作る機会がありましたが、前を向いてボールを持てる瞬間が限られていました。特に相手を背負ってのプレーはハーフナー中村香川当たりも分が悪く自分の長所を出せずにいました。


しかしこの時間辺りから明らかに足の止まったフランスを相手に前を向いて勝負できる機会が増え香川が生きてくることになります。特に香川の元セレッソのコンビプレーも生き、左サイドが活性化します。さらにこの裏から長友が何度も飛び出しゴール前までドリブルで駆け上がることで、フランス守備陣を混乱させました。


ここまでのこの結果が88分の今野が持ち上がってのカウンターからのゴールに繋がったのではないでしょうか。後半のリベリの個人技はさすがにワールドクラスでしたが、それ以外は戦術次第で対等に戦えるというところを見せつけた試合でした。確かに課題もあったわけですが、それはブラジル戦を終えた上で書きたいと思います。


ブラジル戦に関してですが、今のブラジルはとにかく裏へ裏へ動きまわりスペースへボールを入れてきます。スピード勝負になれば勝ち目がないのですがここで引いて守るとエリア外からのミドルも得意とする選手が多く、フランス戦のようには行かないはずです。組織力も加わったブラジルに対しザックがどのような守備で対応してくるか楽しみです。


攻撃はいかにサイドで主導権を取れるかどうかでしょうか。フランス戦のように両サイドバックの上がりに四苦八苦すると厳しくなります。逆に、上がりすぎたブラジル両サイドバックの後ろのスペースを上手く使えば得点のチャンスは広がるでしょう。後は中盤で前を向ける場面は作れるはずなのでとにかく押し込まれる展開は避けたいところですね。
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