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2013/12/14 LaLIGA 16節 バルセロナ v ビジャレアル



  バルセロナ 1st
2 - 1
  ビジャレアル 

30   ネイマール
48   ムサッキオ
65   ネイマール

  マルティーノ監督
「素晴らしいプレーを見せ、なおかつ前線からプレッシングを仕掛けることこそが、バルサの称賛されてきた理由だ。私はそのことを最も評価している。50~60回のボールタッチから、ゴールを決めるよりもね」
「レオの不在を埋めることはできない。勝利しても、負けても、引き分けてもね」Goal.com


  バルセロナ


前半のバルセロナの攻撃展開

この試合では、ポゼッション率は75%と支配しながらもチャンスは少なく、ビジャレアルの引いた守備に苦しんだバルセロナ。そこでイニエスタソングブスケッツのボール保持状態を見ながら、なぜ打開できなかったのかを考えていく。




①まずイニエスタが中盤でボールを持った場合。この時、ビジャレアル守備陣はまだプレッシャーをかけていないものの、鋭い縦パスは出ずセーフティーなパスが多かった。




②次にソングの場合。この時も中央で動き出しはあるものの、サイドに足元へのパスしか出ず連携プレーで打開していくようなプレーは少なかった。



③最後はブスケッツが中盤で持った場合。この時はソングがクサビのパスを受けるために前線に張っているが、位置取りのためかなかなかパスは出なかった。



後半シャビ投入後の展開

さらに、後半開始早々に同点に追いつかれたこともあり、61分にソングに替えてシャビを投入。すると一気に流れが変わる。


63分

①まず低い位置でボールを持ったシーンから。ここでは相手の中盤ブロックを越える素早いパスを右サイドに通すと、受けたAサンチェスは裏へのパスを送り、セスクが飛び出すことでさっそくチャンスを作った。


66分

②さらに今度は逆サイドへ一気にロングパスを通し守備ブロックを無効化。


68分

③こうしてシャビが展開することでバルセロナの攻撃は活性化し、選手個々人の動きや連携も改善し始めた。そしてビジャレアル守備陣は徐々に引き寄せられていく。


68分の決勝点のシーン「イニエスタ、セスク、Jアルバ、Aサンチェス、ネイマール5人が絡んだ守備ブロックの崩し」



こうして流れをつかんだ後に生まれたのがこのゴールだった。

①まずJアルバからのパスを受けたイニエスタは中央のセスクへパスを出す。



②その上でセスクがクサビとなり、もう一度Jアルバへ戻す。その間にイニエスタはエリア内へ走りこむ。



③そうすることで守備陣はエリア内に引いてしまう。その結果セスクがフリーに。




④こうしてファイナルサードでフリーで前を向いたセスクが裏のスペースにパスを出し、



⑤ファーサイドから飛び込んだAサンチェスが落ち着いて受けると中へパス。後はネイマールが押しこむだけだった。



こうしてこの流れを保ったまま勝利し勝ち点3を積み上げた。


  ビジャレアル


ビジャレアルの守備体形

アウェイでのこの試合では、開始からリトリートして引いて守ることを優先したビジャレアル。5+4のブロックを作り、前半は不運なハンドからのPK1点の最小失点で抑えた。


48分の同点弾のシーン「うまくマークを外したスクリーンプレー」




このシーンではバルトラにマークされていたムサッキオだったが、前の選手を使いスクリーンの状態を作り出してマークを外したことで、前に入り込みゴールを決めた。


ここまではおそらくプラン通りの展開だったはずだが、シャビ投入とともにペースを奪われ失点すると、その後もリスクを負った攻めを見せられず敗北した。それでもカンプ・ノウで最小失点で抑えた辺り、組織的なチーム作りができていることの証だろう。

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