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フットボール戦略論

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2013/04/21 EPL 34節 リバプール v チェルシー



  リバプール 7th
2 - 2
  チェルシー 3rd

26   オスカール
52   スタリッジ
56   アザール
97   スアレス


  ベニテス監督
「もう少しで勝ちだと思っていた。しかし、(アディショナルタイムが)6分もあるとは驚いたよ。ルールは非常に明白だ。6回の交代があれば、アディショナルタイムはだいたい3分だ。4分というときもある。ただ、6分はあまりないね。ましてや6分45秒となると、そう見られないよ」
Goal.com

■ チェルシー

チェルシーはトーレスが相変わらず機能せず、オスカール、マタ、アザールらの二列目の選手もリバプールの大柄な守備陣に体を張って止められてしまい、チャンスは少なかった。


得点に関してもマタの右コーナーキックをオスカール、そしてスアレスのハンドで得たPKをアザールと流れの中での得点はなく、結局6分のロスタイムの中で追い付かれ勝ちを逃してしまった。


今季はベニテス監督就任後のここまでに、サウサンプトンとレディング戦では2点差を追い付かれドロー、ニューカッスル戦では勝ち越しておきながら逆転されるといった前例があった。この辺りの後半に追い付かれるという勝負弱さがリーグ戦で上2チームに勝ち点を離された原因のひとつだ。


リバプール

対するリバプールもこちらも小柄な前線の選手が大柄なDルイスイバノビッチミケルらに阻まれ、コウチーニョにこれまでの精彩が見られずスアレスとの連携もなく前半で交替となってしまった。


こうした中で後半から入ったスタリッジはチェルシー守備陣をかき回し1得点1アシストと仕事をしてみせた。特に1点目は完璧なカウンター攻撃だったので紹介したい。


■ リバプール ワンタッチでのパス繋ぎからのゴールシーン

①最終ラインのキャラガーからロングフィード



②このパスにダウニングが走り込みこのボールに対し



Dルイスバートランドの間をワンタッチで通すパスを送る。



④こうしてスアレスはゴール前フリーで前を向ける状態に。ラミレスも急いでチェックに行くが・・・



スアレスもワンタッチでパスを出す。これによってセンターバックのイバノビッチスタリッジに対するマークが甘くなりフリーにさせてしまう。



⑥さらに上手いのがちょうどイバノビッチを越え、かつチェフも飛び出せない高さの浮き球を出すスアレスの精度の高いパスである。



⑦こうしてスタリッジはフリーでシュートを打つことができた。



■ 別角度から

キャラガーが持った時点でダウニングはサイドのバートランドの裏へ走り始めている。



②それに合わせてタイミング良くパスを出す。こうしてDルイスはサイドに釣り出されたことで、この後に前のスアレスがフリーで前を向けた事にも繋がってくる。



③ボールを貰った後にこの体勢からパスを出したダウニングのプレーが一番のポイントだった事は間違いない。



この辺りのロジャース監督の後半の修正能力は流石で、今季は何度もこういった采を見せてきたのは事実である。しかしスアレスがいるからこそなんとか踏みとどまっているという現状も確か。


そのスアレスイバノビッチへの噛み付き行為により、10試合の出場停止処分(4月27日)となってしまった。ここをどう乗り越えて来季に繋げられるかが手腕を問われるところになりそうだ。

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