アーセナル
1 - 1
マンチェスターU
02
ウォルコット
43
Vペルシー(PK)
ベンゲル監督
「激しいゲームだったね。前半の我々は最高だったと思うが、ああいう形で同点にされた事が勿体なかった。何故か?同点にされた事で後半から全てをオープンにして前に出るざるをえなくなったからだ。テクニックよりもエネルギーを駆使する必要もあった。自らをオープンにする事でカウンターを食らって敗れてしまう可能性もあった。この同点のプレーがこの試合のポイントだったと感じている。」
アーセナル公式
ファーガソン監督
「アーセナルは見事なペースで、とても積極的で、たくさんのタックルを仕掛けてきた。主審はそれに追い付けなかったのだろう。だが、我々がファウルをすると、すぐにイエローカードを出した。5人の選手にカードが出されている」
「タフな試合になると思っていた。そのとおりになったね。アーセナルはチャンピオンズリーグ出場権を争っているんだ。激しい試合になると思っていた。だが正直、選手たちが1度か2度のチャンスを生かしていたら、おそらく我々は楽に勝つことができただろう」
Goal.com
■ 今回の対戦はアーセナルはチャンピオンズリーグ枠争いが残るも、既にマンチェスターUが優勝を決めた状態での対戦となった。両チームとも今季は前線に新戦力を補強したこともありフィットするのに時間がかかった事は確かだが、チャンピオンズリーグでは共に敗れ、イングランド勢はベスト8に残ることができなかった。
その意味でも今日はベンゲルとファーガソンの両監督がどのような戦術を取ってくるのか期待していた。特にマンチェスターUはそれを試す事の出来る状況なだけに注目していたのだが、蓋を開けてみればアーセナルのパスを細かく繋ぎ続けるサッカーとサイド攻撃一辺倒のマンチェスターUの攻防というこれまでと何ら変わらない試合が繰り広げられた。
もちろんロシツキーが復帰したことでアーセナル攻撃にはリズムは出ていたし、前半はまさにそのロシツキーの裏へのパスにウォルコットが飛び出しゴールを奪うことには成功した。しかしその後はゴール近くでのシュートは少なくこれまでも中心としてチャンスメイクをしてきたSカソルラ以外からは脅威は感じられなかった。ジルーが出場停止だった事の影響は考慮すべきだが、チームにはこれ以上先に行くというビジョンは見えなかった。
対するマンチェスターUにしても出場時間の少ないナニを起用こそしたもののエルナンデス、ウェルベック、クレバリー、ビュットネル、香川といった若手選手の器用はなかった。
その結果、前半にPジョーンズのゴール前へ飛び出し、チャンスに絡むといった形こそ前半に見せたものの、後半はバレンシアの強引な縦へのドリブルからの闇雲なクロスばかりで得点の気配は感じられなかった。
近年のスペインの台頭、さらにドイツ勢の躍進が続くヨーロッパでイングランドサッカーはどの様に対抗していくのか?この試合を見た限りではそういった展望はこの両監督からは感じ取れなかった。
【フットボール戦略論】