アーセナル
1 - 0
トッテナム
23
ジルー
ベンゲル監督
「今日の彼らの態度を絶対的に楽しんだ。とても激しいゲームだったね。特に後半は我々のレベルを落とすことになった。しかし、全体的に見て、相手のGKがむこうのベストプレーヤーだっただろう。それほどのチャンスをつくった。普段のダービーよりゴールが少なかったが、それでも非常に面白いダービーだったね」
「体調が良くなかったんだ。試合前の時点で、2選手が体調不良だった。もう1人は、サニャだ。サニャはプレーさせないことにした。ウィルシャーはまだマシだったのだが、どちらも良い状態ではなかった」 Goal.com
ビラス・ボアス監督
「前半、相手に良いチャンスがあったが、我々にもあったと思う。どちらもチャンスをつくっていた。しかし、後半は大きく変わったと思う。アーセナルは4人のサイドバックで試合を終えた。それは、我々が支配していたということだろう。追いつくためにトライし続けた」Goal.com
アーセナル
アルテタ、チェンバレン、ポドルスキを負傷で欠き、前半にフラミニが交代するという事態が起きながらも、23分のジルーの1点を守り切り勝利した。
この試合でのアーセナルは守備の時間も多かったものの、トッテナムのビルドアップに対してプレッシングをしっかりかけ、インターセプトを積極的に行った。特に後半は守備を重視しつつ、カウンターを有効に使い攻め込んだが、ロリスのファインセーブもあり追加点は奪えず。結果的にポゼッション率は43:55だったが、こうして得意のポゼッションサッカーに持ち込めずとも勝利できたことは大きな収穫だった。
□ 決勝点のシーン「ウォルコットのプルアウェイの動きと、ジルーのワンタッチシュート」
①中盤で攻撃を展開するアーセナル。まずこの時点でトッテナムの中盤3人の
ラムジーと
ロシツキーへのチェックが甘い。
②そのため、
ロシツキーはフリーでファイナルサードへ侵入。その間
ウォルコットはボールから離れ一旦中央に流れてから再びサイドへ走りこむ。
③
ロシツキーはさらに敵を引き寄せつつ、
ウォルコットが完全に最終ラインを抜け出した瞬間にパスを出す。
④こうして
ウォルコットはエリア内へ侵入。中央へクロスを上げ、そこへ
ジルーが走りこむ。
⑤そのボールに
ジルーはうまくアウトサイドで合わせ、
ドーソンのタックル、さらに
ロリスの反応も遅らせ、この得点が決勝点となりアーセナルが勝利した。
トッテナム
トッテナムは
パウリーニョをトップ下に配置し、
タウンゼント、
シャドリ、
デンベレといった選手も合わせて、前への推進力のある選手を揃えた。しかし、中盤から縦パスこそ入るも、そこからの崩しが淡白でワンパターンな前への個人での打開ばかりとなった。
後半途中からセンターハーフの
デンベレに替えて
デフォーを投入し、2トップの4-4-2へと移行。さらに
キャプーに替えて
サンドロ、
タウンゼントに替えて
ラメラを投入するも、攻めのパターンは変わらず、
ソルダードや
デフォーの裏への抜け出しが生きるまでにはならなかった。
新加入の
シャドリや
ラメラも、既存戦力と同じくドリブルでの仕掛けが得意なタイプであり、中盤でゲームメイクが出来る選手がいない現状。これではどれだけ能力のある選手を抱えてもチームとしては強くならない。唯一の希望は移籍期限間際に獲得した
エリクセンだろうか。いかに早くチームにフィットできるかがチームのカギを握っているかもしれない。
■過去の分析試合