マンチェスターU
2-1
アーセナル
03
Vペルシー
67
エブラ
95
Sカソルラ
ファーガソン監督
「正直、がっかりしているよ。4点差か5点差で勝たなければいけない試合だった。我々のチャンスの逃しぶりは信じられなかったよ。我々はもっともっと早くに勝負を決めなければいけなかった。2-1というスコアでは、接戦だったと思うだろう。だが、接戦ではなかったんだ」
ベンゲル監督
「ヴェルメーレンのミスはありがたくないものだったね。ビッグなDFはああいったミスをしないものだ。あの状況でファン・ペルシにボールを与えれば、3回に2回はゴールにされる」
■ マンチェスターUが本来の4-4-2に戻して挑んだアーセナル戦。スコアこそ一点差だったもののゲームの内容はそれ以上に差があったと感じられる一戦でした。
この試合でも試合開始早々にに幸先良く右サイドのバレンシア-ラファエルのホットラインの崩しからVペルシーがゴールを奪っての得点。
その後はアーセナルの攻撃を二列目からのプレスで止め続け、サイドを使った早いカウンターで仕掛け主導権握る展開をみせます。前半ロスタイムにルーニーがPKを外しリードを広げるチャンスを生かせずといった場面もありましたが、危なげなく勝利を収めました。
マンチェスターUのこの試合での勝因はアーセナルのAサントスのサイドを突く攻撃を貫いたことです。基本的に攻撃的な選手であり守備の軽いAサントスの裏を狙った攻めを持続することで、バレンシアの機動力を効果的に発揮できました。
システム自体はサイド攻撃主体の4-4-2に戻したことによりフィットしているのは間違いありません。今後ファーガソンがこの路線で続けていく方針を取るのか、あるいは4-3-1-2といった中盤主体のサッカーも併用するのか。
この辺りの戦術次第で故障中の香川の出場機会も変わってくるでしょう。これからも試行錯誤はあると思いますが、これらのシステムを使い分けるのに見合った人材がいないのも確かです。この試合についても4点差か5点差で勝たなければいけない試合だったと語っている通り、現状のVペルシー頼みのサッカーは満足できるものではありません。
2010/11のチャンピオンズリーグ決勝でバルセロナに完敗してからは模索の続く状態。再び欧州チャンピオンへの返り咲きを目指すマンチェスターUにとっては国内で勝ちつつ欧州でも勝てるチームを作るための基盤作りをどれだけ早く整えられるかが鍵になりそうです。
一方のアーセナルですが、敗因はマンチェスターUの中盤からのプレスに対して本来のパス回しでのポゼッションサッカーをさせてもらえなかったことが一つ。その結果シュートチャンスがなく前線の選手が孤立してしまい攻撃が機能しませんでした。
ウィルシャーの退場で人数が減ったのはもちろん痛かったのですが、それ以前にチームの連携面が多少なりとも改善されない限り苦しい戦いはまだ続きそうです。
【フットボール戦略論】
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