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フットボール戦略論

欧州サッカーを中心に戦術・得点シーンを画像で解説


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2013/10/05 BUNDES 8節 レバークーゼン v バイエルン



  レバークーゼン 3rd
1 - 1
  バイエルン 2nd

30   クロース
31   サム


  ヒーピア監督
「我々は首位だ。私の選手を祝福したい。今日のパフォーマンスを誇りに思う。すべてを出し切って、素晴らしいプレーを見せている。27本のシュートを放ったが勝てなかった。ただ、それもサッカーだ。(レヴァークーゼンGK)ベルント・レノは良いGKだね」Goal.com

  グアルディオラ監督
「非常に良いチームとの対戦だった。マンチェスター・シティ戦のバイエルンを研究したが、とにかくうまく守らなければ、何も得られないと感じたね。攻撃ではあまり見せ場がつくれないことも分かっていたよ」

「バイエルンのプレーを考えると、結果が違ってもおかしくはなかった。だが、レノは今日、とても調子が良かったね。勝ち点1には満足しているよ」Goal.com




  レバークーゼン


首位バイエルン相手にドローゲームを演じたレバークーゼン。そこでどのように戦い勝ち点1を得ることが出来たのか試合経過を見ながら分析していく。


開始からレバークーゼンは攻め込まれる展開が続き、クリアで自陣からボールを遠ざけロングボールで相手陣内へ攻め込むというのが精一杯の状態が続く。30分には右サイドをリベリーに突破されると、その流れのまま先制点を奪われてしまう。


本来であればこのような戦い方をすれば、ズルズルと下がって再び点を奪われてしまいがちだが、失点直後にすぐさま意識を切り替え攻撃に転じたことが功を奏する。


同点弾のシーン サムのドリブル突破とゴール前への動き


①失点した後のキックオフの流れから、サムが右サイドをドリブル突破し、相手守備をこじ開けるとLベンダーにパスを渡す。



②そのままサムはゴール前に上がり、パスを受けたLベンダーはクロスを入れる。この時点では、エリア内のキースリンクへのマークも含めて、バイエルンの守備枚数は最低限の数的同数は保っている状態に見える。



③しかしキースリンク(191cm)のマークがサイドのラフィーニャ(172cm)だったこともあり、あるいはノイアーが果敢に飛び出すタイプのキーパーであることも重なって手でボールをかき出す。

こうしてひとまずゴールから遠ざけたものの、その先にはボエニシュがフリーで待ち構えていた。更に中ではカンがパスを受けに走り込んでいく。そこでラームはシュートコースを防ぎに
行く。



④一方、ボールを拾ったボエニシュはシュートを放つが、ノイアーが再び反応し弾き出す。しかしここにサムがしっかり詰め、わずか1分でスコアをタイに戻した。


この攻撃では①でドリブル突破を見せ、②でゴール前を駆け上がり、④ではしっかりゴール前に位置取りをしたサムが躍動したシーンだった。


その後は再びバイエルンが攻撃を強めるも、レバークーゼンは前線のキースリンク、カン、サムの3人のみのカウンター攻撃に徹して守備的な戦いに徹する。そして忘れてはならないのが、両監督も語ったレノの活躍だろう。バイエルンの枠内シュート11本中7本をセーブしその名の通りの守護神としてゴール前に君臨。こうして得点は奪えないながらも、最後まで何とか守りきって勝ち点1を奪取した。



  バイエルン


チャンピオンズリーグのマンチェスターC戦から中三日での試合。トップにはいつものマンジュキッチではなく、公式戦3連続ゴール中のミュラーを起用したペップバイエルン。それでも開始からいつもと変わらぬ中盤でのパス回しで主導権を得ると、パス回しで揺さぶりつつサイドへパスを出して、そこからグラウンダーのクロス、という流れを何度も作り出す。先制点もその形から生まれることとなった。


先制点のシーン 相手をゴール前に引きつけておいてのリベリーのパス


①左サイドでボールを持ったリベリーはエリア内へ切り込む。この時、中ではレバークーゼンの最終ラインは揃っており、マークにも付いている。



②エリア内に侵入したリベリーはここですぐクロスを上げず、切り返して二人のマークを更に寄せる。その間に中ではシャキリがニアに、ミュラーがファーへ流れる。



③その結果エリア前に選手が寄せられ、PA前付近にスペースができ、クロースもフリーになことに成功。



リベリーからパスを受けたクロースは、そのままダイレクトでシュートを放ち先制した。この場面はフリーではあるものの、しっかりゴール上部を落ち着いて狙い決めてくる辺りが一流の選手であると言えるだろう。


こうして先制点をしっかり奪いながらもなぜ勝てなかったのか。一つは上記の通り、レバークーゼンのレノの活躍が挙げられるが、もう一つは決定力にあったのではないか。前半はシュート11本中枠内4本、さらにミュラーが決定機を二度外してしまい同点で終え、後半もシュートは放つも決めきれない。80分から業を煮やしてマンジュキッチを投入するも、レノが波に乗った後ではすでに遅く、シュート27本を打ちながら1点に留まりリーグ戦の連勝は4でストップ。(それでも未だ無敗で首位浮上)



■過去の分析試合
バイエルン
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