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フットボール戦略論

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2013/06/02 親善試合 ブラジル v イングランド


  ブラジル
2 - 2
  イングランド

57   フレッジ
67   チェンバレン
79   ルーニー
82   パウリーニョ


  スコラーリ監督
「前半は素晴らしかったが、後半は気に入らないことをしてしまった。あまりに多くのスペースを与えてしまったんだ。イングランドに支配させてしまった。彼らのプレーをさせて、ゴールを決めさせてしまったね」

「ファンは勝利を期待していた。彼らはゴールを望む。だが、イングランドと戦うのがいかに大変か、彼らは気付いていない。彼らには多くの経験豊富な選手たちがおり、すでに完成されたチームなんだよ」
Goal.com

  ホジソン監督
「アレックスは躍動していたね。それまでも我々は良い試合をしていたが、後半はさらに良くなった。アレックスがまたさらに違う次元としてくれたんだ。とても良いゴールで報われたね。ジョーンズは素晴らしい仕事をしていたが、彼は完全なるMFというより、中盤におけるDFなんだ」

「ドローには勝利と言えるものと、敗北と言えるものがある。アイルランドとの試合で勝てなかったとき、我々は落胆したが、今夜も落胆している。ゴールを決めるのが遅かったからね。後半は良いプレーをした。逃げ切れるかと思ったが、素晴らしい一発にやられてしまったね」

「前半はまったく望んでいたようにプレーできず、ブラジルはそれをした。だから、90分間で考えれば、フェアな結果だったよ」
Goal.com


リニューアルされたマラカナンスタジアムのこけら落としの一戦となったこの試合は、逆転されながらも終盤に追いついた地元ブラジルがなんとか面目を保った一戦となった。


■ ブラジル


ブラジルは開始から一方的にボールを保持し、ラインも高く、テンポの良いパス回しは出来ていた。特にセンターバックやボランチからのバイタルエリアへの縦パスは有効で、ネイマールがイングランドのフィジカルコンタクト重視の守備に対し戸惑いながらも中央に引いて来てパスを受ける事でサイドのスペースが空き、そこをオスカールが突破することでチャンスを作り出していた。


それでもイングランドのGKハートに再三のチャンスを防がれ、前半にゴールを奪うことは出来なかった。そこで後半は一気に交替カードを使い、左サイドバックのFルイスに替えマルセロに、ボランチのグスタボに替えエルナネス、左サイドハーフのオスカールルーカスに替える。これが功を奏し、先制点はマルセロ→エルナネス→フレッジ、同点に追いつく2点目もルーカスのクロスからパウリーニョがボレーシュートを決めるなど流れのなかから崩すことは出来ていた。


しかし先制点後の2失点のシーンは集中力の問題が出てしまったとも言える。防ぎ難いゴールだったことは確かだが、コンフェデレーションズカップやW杯の決勝トーナメントを考えればこの一瞬の隙が命取りとなるだけに、優勝が使命であるブラジルだからこそあえて課題として挙げておきたい。
■ イングランド


イングランドはブラジルの攻撃に対しラインを低く保ち、守備を重視する戦術で挑んできた。この戦術は前半途中にベインズが負傷するアクシデントもあり、結果的に2失点はしたものの、機能していたと言って良い出来だった。


それが言えるのはもちろん守備だけでなく数少ない攻撃できっちり得点を奪ったという点に尽きる。仮にただ引いていただけで終われば評価も相当変わってきただろう。それだけ1点目のチェンバレンののダイレクトシュートと、2点目のルーニーのミドルシュートはインパクトがあった。


勝ち越した後の失点がなければ完ぺきな内容だったが、親善試合という意味合いからもこれだけできればイングランドは収穫のある一戦だっただろう。



■ イングランドの1点目「ブラジルの隙を突いた同点弾


ランパードがブラジルの最終ラインと中盤のバイタルエリアに入ったことでブラジルのマークを曖昧にし、シュートまで持ち込んだ。





■ この後のチェンバレンのダイレクトシュートフォーム

■ 2点目のルーニーのミドルシュートフォーム


【フットボール戦略論】


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