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フットボール戦略論

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2013/04/09 UCL 準々決勝 2Leg ガラタサライ v Rマドリー



  ガラタサライ
3 - 2
  Rマドリー

1Legは0-3
トータル3-5でRマドリーが準決勝進出

08   ロナウド
57   エブエ
71   スナイデル
72   ドログバ
93   ロナウド


  テリム監督
「3-1となったときは、そうだね。準決勝に進めるんじゃないかと考え始めた」
Goal.com

  モウリーニョ監督
「失点を強いられるならば、ドログバとスナイデルがゴールを決めることを望む。スナイデルにとっては重要な得点だったし、ドログバのゴールはいつだってファンタスティックだ」

「ドログバがいるチームを破ったときには、常にCLを勝ち取っている」
Goal.com


■ ホームで3点差を付け勝利したRマドリーがセカンドレグでも先制しトータル0-4としながら一時は3-4にまで追い付かれ苦しみながらもベスト4進出。


前半で決めた?Rマドリー


この試合でも開始から前へ前へと攻撃的に畳み掛け右コーナーキックの流れからエジル→ケディラ→ロナウドと繋ぎあっという間に
先制。前半はその後も中盤でのプレスでボールを奪いペースを握らせなかった。


特に今日はモドリッチの守から攻への繋ぎが効いていて随所に顔を出し攻撃を組み立てていたのが印象に残った。この時点ではやはりガラタサライはここまでか(前回対戦詳細)思わせる試合だった。


システム変更で流れ変えたガラサタライ


だが後半、テリム監督は動いてきた。Hアルティントップに替えてアムラバトを入れて、4-4-2から4-2-3-1にシステム変更する。


これによってサイドのポジションで起用されていながらも前半から中へ入りがちだったスナイデルが本来のトップ下へ移動し、攻撃に専念し自由に動けるようになった。これが功を奏し後半のガラタサライの2得点が生まれる。


①57分の得点はスナイデルがまず左のスペースに流れボールを受け、Rマドリーの中盤の二枚ケディラモドリッチ注意を引きつける。そしてマイナスのクロスを入れると、前半からオーバーラップの多かったエブエがフリーでシュートを放ち1点返すという理想的なゴールだった。


まずスナイデルが左へ流れる。この時スナイデルでチェックへ付いていたモドリッチはサイドへ寄ってくる。この後スナイデルへパスが出る。ここで一枚余っていたヴァランスナイデルへ寄せる。(間の画像は省略)



サイドで飛び出したスナイデルがファーへマイナスのクロス。この時点でドログバペペアムラバトコエントランがチェック。



Rマドリー6人に対しガラサタライは5人ながらスナイデルの効果的な動きでスペースを作り出すことに成功し、オーバラップしてきたエブエがシュート。


②71分の得点は右のアムラバトが中に切れ込みモドリッチケディラが釣り出されると、その裏のスペースへ抜けたスナイデルがパスを受け、見事なワンタッチでヴァランの股間を抜きDロペスと一対一となり冷静にシュートを決めて2点目。


トップ下を置かないインテルでは出番が与えられず本来の力を発揮できなかったスナイデルだが、本来のポジションで攻撃センスを発揮させられれば脅威となる選手であると改めて思い知らされた。


また、エブエが上がることでコエントランを引き出し右サイドの主導権を握っていたガラサタライ。その裏のスペースへパスを通し、そこへアムラバトが飛び出すことでペペがチェックに行かざる負えない状況を作り出す。こうしてペペアムラバトドログバヴァランとボールホルダーに対して一対一の状況を連続して作り出された事でRマドリーは失点を許してしまった。

このシーンはヴァランドログバにすぐさまスライドしマークに行き、前は向かせなかったので上手く抑え込んでいたのだが、ドログバヒールシュートはそんな状態でも決められるというボックス内での強さと巧さが凝縮されたプレーでもあった。


それでも最後はロナウドが再び突き離すゴールを決めファーストレグの貯金もありトータルで勝利したRマドリー。こういった展開になった理由には4点差の時点で守備的になりプレスを弱めたRマドリーに油断があったのかもしれないが、改めて流れが変わると一気に飲み込まれるチャンピオンズリーグのアウェイ戦の怖さを学べる機会だった。

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