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フットボール戦略論

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2013/06/16 コンフェデ杯 B1 スペイン v ウルグアイ







  スペイン
2 - 1
  ウルグアイ

20   ペドロ
32   ソルダード
89   スアレス


  デル・ボスケ監督
「良い試合だった。大半の時間帯で試合を支配することができたが、終盤に少し押し込まれてしまった。(終盤に)少しナーバスになっていたのは確かだ。落ち着きをもたらす3点目を決めるチャンスを、いくつか逃してしまったからね」

「ほとんど全てのことを正確にこなせていたと思う。クレバーに守備をして、すばやくボールを奪い、良いサッカーを展開した。ただ、(3点目を奪って)試合(結果)を決定付けることができなかった」
サッカーキング

  タバレス監督
「スペインは我々よりもはるかに優れたチームだった。彼らは勝利にふさわしいよ。次のナイジェリア戦が最も重要な試合になる」

「我々は陣形を崩してしまい、ボールを奪うことができなかった。もっと論理的にプレーをしようと試みたが、世界トップのチームを相手に、落ち着いてバランスを保つことは難しかったんだ。2失点を喫しての敗戦は、チームに大きな打撃を与えるかもしれない」
サッカーキング



※ブラジルとスペインの決勝戦を前に準決勝の分析がまだ済んでいないので、とりあえずまだ公開していなかったグループリーグの試合の分析を載せておきます。




終了間際ににスアレスの直接フリーキックで1点差に追い付かれるも、前半だけで2点を奪ったスペインが勝ち逃げ、初戦を勝利で飾った。


■ スペイン



開始から早いパス回しでポゼッションし続けたスペイン。特に今日は左ウイングに入ったセスクの動きにキレがあった。20分の先制点はコーナーキックのこぼれ球をペドロがダイレクトシュートで決めた形だったが、そのコーナーキックはセスクの裏への飛び出しで得たものだった。


さらに2点目。この得点もセスクが演出したソルダードの得点だった。なので、まずその得点シーンを見てもらおう。



□ スペインの2得点目「セスク敵を引きつけておいてのパス」


①自陣でボールを奪いイニエスタが一気に攻め上がるシーンから。ここでサイドバックのカセレスは急いでイニエスタにチェックに行く。




②しかしカセレスが中央へ入って来た事で、空いたサイドのスペースにパスを送るイニエスタ。そこで再びカセレスはサイドへ。




③ここで再び追いつくカセレス。しかしペドロはすぐさま中央のセスクへパスされ三度追いかける展開に。




④こうして敵陣へ入ったスペイン。この時点ではウルグアイの守備人数は十分足りている。




⑤そこでセスクはマークに付くカセレスを右へのドリブルで交わし(全力で戻ってきたカセレスは流石に付いていけず)、




⑥シュートモーションへ入る。ここでウルグアイの両センターバックのゴディンルガーノはブロックへ入るが、




セスクは十分に敵を引きつけた上でソルダードにスルーパスを出す。




Mペレイラのマークが甘かったこともあってソルダードはフリーでシュートを打つことが出来た。





ここで一つの疑問。

ウルグアイからすればカセレス含めた中盤の戻りながらの守備が、スペインに外→中→外と揺さぶられながらもゴール前の守備人数はしっかりと揃っていた。それにもかかわらず何故セスクのエリア外のシュートにあそこまで執拗にチェックに入ったのだろうか??




実はその答えとなるであろうシーンが、先制点前のシーンに隠されていた。それが下のシーン↓




 10分のスペインの攻撃シーン


Jアルバシャビからパスを受け、攻め上がったシーンから。ここでJアルバは中に切れ込み、イニエスタにパスを出す。




②そこでセンターバックのルガーノイニエスタにチェックに付き、縦のコースを切る。しかしイニエスタはこのパスをスルー。




③さらにルガーノの裏へ走り込み、セスクからリターンパスを受けようとする。これに対し、いち早く反応したペナルティエリア内のゴディンがインターセプトに動く。




④しかしセスクはさらにその裏をかき、ルガーノゴディンが動いたことで出来たスペースを利用しシュートを放った。



惜しくもこのシュートはポストに辺りゴールとはならなかったが、↑のゴールシーンでは、このシュートシーンの印象から2人のセンターバックは釣り出されてしまったのではないだろうか。おそらくウルグアイのセンターバック2人の脳裏にはこのシーンが焼き付いていたものだと思われる。






このように前半の時点で2点を奪ったスペイン。守備に関しても、ウルグアイの攻撃に対してのファーストプレスが早く、良い時のバルセロナのように速攻をさせずにチャンスを作らせなかった。後半に入ってもこの状態は続き、ウルグアイに得点を許さない。こうして65分にセスクに替えカソルラ、75分にペドロに替えマタシャビに替えJマルティネスデル・ボスケ監督は選手をリフレッシュし3点目を取りに入る。

しかし、この辺りの時間帯からパス回しにシフトしすぎた事もあってかシュートまで行けずにいると、徐々にウルグアイに攻め込まれる回数は増えてしまった。結果的にこの流れからゴールを許し1点差には詰め寄られたものの、守備の堅いウルグアイ相手に2点を挙げて初戦で大事な勝利を手にした。



■ ウルグアイ


この試合ではスペインのパス回しに対しなかなか攻撃の形を作れなかったウルグアイ。失点後はラフプレーも増え、前目に出たところをカウンターで攻めこまれて追加点を献上するなど混乱した状態に陥ってしまう。


そこでタバレス監督はGラミレスに替えAゴンサレスを投入し、まずは守備を整えることに集中させる。その反面攻撃は機能しなくなってしまったものの、62分にガルガーノに替え攻撃の起点としてロデイロを、69分にDロペスに替えフォルランを入れ得点を奪いに行くシグナルを選手へ送る。


これが功を奏した事で試合の流れが変わり、この時間帯から攻撃のチャンスは増えやっと敵陣でボールを持つ時間を作れるようになったウルグアイ。その流れから試合終了間際の89分にはスアレスが直接フリーキックを見事に決めたものの、残念ながらそこでタイムアップとなってしまった。
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