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フットボール戦略論

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2013/06/01 LIGA-E 38節 バルセロナ v マラガ


  バルセロナ
4 - 1
  マラガ

03   ビジャ
14   セスク
15   モントーヤ
52   イニエスタ
56   Pモラレス


  ビラノバ監督
「私達は勝ち点100点を達成する記録及びゴール記録にとても満足している。もちろん、マラガ戦の試合についてもそうだ」 「非常に良いシーズンだった。 シーズンを通して最初から最終節までずっとリーグ戦で首位を貫いたなど、越えられない記録もある。」「1年を通して私達が超えてきたものを思えば、私達は満足すべきだ」
バルセロナ公式

 
ペジェグリーニ監督
「合意に達したら、君らメディアにも伝えるよ。私はシティと交渉を始めることで合意している。いくつかの噂は事実であり、いくつかは違う。だが、今まで私はマラガのことに専念していた。リーグ戦は追合ったから、月曜から今後を見据え、どこに私の未来があるかを見てみる」 「9年間を過ごしたスペインを去ることは、私にとってつらいことだ。この国は素晴らしい扱いをしてくれた。私の人生における重要な時代が終わるんだ。そして、未来は確実に別の国にある」
Goal.com


■ 既に優勝を決めていたバルセロナだが、この試合でも勝利し、リーグ戦でのクラブ史上最高勝ち点100を記録し最終戦に花を飾った。


この試合ではメッシが負傷欠場、Dアウベスがコンフェデレーションズカップ前のブラジル代表での親善試合のため既に帰国という状態で望んだバルセロナ。にも関わらず、キックオフから攻め立てモントーヤのリーガ初ゴールまで生まれ、16分までに一気に3得点を奪い前半で試合を決めてしまった。


この理由としてはバルセロナは通常と変わらないサッカーをしたのに対し、マラガは中盤でのプレスもほとんどなくモチベーションが低かったことが原因だろう。
マラガからすればチャンピオンズリーグ準々決勝でドルトムントに敗れた後に調子を落としたこと、さらに税務局への債務支払いが滞っていたことで来期以降の欧州カップ戦への出場権までも剥奪される可能性があるなど、精神的に不安定な状態だったことも大敗の大きな要因となってしまったことは否めない。


こうした理由はあったにせよ、今日のバルセロナで違いを見せたイニエスタの活躍は別格だった。先制点のシーンでのペドロへのライン裏へのスルーパス、更にセスクの得点をお膳立てしたアシスト、そして最後は自らミドルシュートを決め文句なしの出来栄えでカンプ・ノウを沸かせた。


兎にも角にもバルセロナはRマドリからリーグ王者を奪回した。来季はベスト4に終わったチャンピオンズリーグのリベンジが待っている。ここで黄金時代は終わるのか、再び這い上がってくるのか、来季続投が濃厚なビラノバが今季の反省を生かしてどこまで戦術を磨き上げて来るのかは最注目だ。


■ 先制点のシーン 「イニエスタの絶妙のタイミングで出されたパスとビジャとペドロの動き出し」


①最終ラインからピケがビルドアップし攻め上がる。この時マラガの最終ラインに対して左に開いたビジャが飛び出しを見せる。



②次にピケは前のイニエスタへパス。この時マラガの最終ラインはフラットで、ビジャはオフサイドの位置にいることを確認して貰いたい。



③しかしここでラインを上げるヴェリグトンルガーノの両センターバックに対してエリゼウはラインを合わせず取り残される。ここでペドロが前へ飛び出す動きを始め、



④それを見逃さなかったイニエスタが絶妙のタイミングで一気に裏へのスルーパスを通す。



⑤こうしてスピード勝負に持ち込んだペドロ。さらに中では①で中に動きマークを外したビジャがフリーで走り込む。




⑥こうして、エリア内でしっかりトラップしたペドロが冷静に中へパスを送ると、ビジャは流しこむだけだった。

まるで初めから決められていたかのような(おそらく練習でパターン化されている動きだろう)3人の意思疎通を見せたゴールシーンだった。マラガからすれば今季冬の移籍でアーセナルへ放出したモンレアルの穴埋めが出来なかったこともシーズン後半下降線をたどった理由に付け加えておく必要はあるだろう。



【フットボール戦略論】


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